ビジネスの基本(自分を支える学び・その1)
”ビジネスの基本”といっても、挨拶や身だしなみ、名刺交換の方法といったビジネスマナーではなく、マネジメントを学ぶ上で必要な基本的事項について学んだことについて書きます。当時の記録を見ると、2001年4月スタートとなっていますので、今から15年前、私が34歳の頃の話です。
私が学びを得た場は、ビジネス・マネジメント教育を行う会社が主催する”経営塾”。『お前は何も分かっちゃいないから、1年間研修に行って来い』という先代社長の命令で、しぶしぶ参加したのがきっかけでした。この研修のシリーズは、私一人ではなく毎年参加者を増やしてチームで学ぶということに発展します。
月に1度の2泊3日の宿泊型研修は、とにかくビジネスをマネジメントするための叩き込み教育です。『君たちはまず理論武装しなさい』という経営塾主催会社の会長の言葉が今でも思い出されます。企業財務に始まり、企業組織と人事、事業戦略、マーケティング戦略、IT・ノウハウ戦略、中期経営計画の作成、問題解決の考え方、業績達成への行動、タイムマネジメント、経営管理の要件、業務改革、顧客と経営環境・・・などなど、会社を経営する上で本当に必要な項目を学んだことになります。
学んでいる当時は、正直何をやっているのか?よく分かりませんでした。理解はできるのですが、現実と理論とは違うと思っていたのです。しかし”理論武装”の言葉通り、これらの学びが基礎となり、”現実”において壁にぶつかったとき、この学びが活かされることが多いことに驚愕しました。
しかし、学ぶことによって逆効果も出始めました。”理論武装”した生意気な私が、先代社長とぶつかることが多くなったのもこの頃からです。経験では大人と赤ちゃんぐらいの開きがあるものの、目標達成のために選択する手段の違いや、問題解決のために講じる対策手法や考え方が違うのです。『経験もないくせに生意気な!』、『こんなことならそんな研修行かせなければよかった!』などと言い争う場面もしばしばありました。今考えると、それは自分が成長した証としてのありがたい言葉として受け止めれば良かったのですが、血気盛んな30代ですから、とにかくぶつかりました。
でもまあ、そういうことがあったからこそ、今の自分があり、今の自分軸を作ることができていると感じています。
多くの学びの中で、私がとても気に入っていて、また現在の経営の軸ともなっている考え方があります。
・企業における”組織”とは、戦略目標を達成するための”手段”である。
・能力は”人”で定義しない。その人の”仕事”で判断する。
・仕事には”使命”が大切。これがないと”やらされ感”だけになる。
・マーケティングとは事業の最終成果、すなわち顧客の視点から見た全事業である。
・事業の8つの目標は
①マーケティング
②イノベーション
③経営資源(人)
④経営資源(モノ)
⑤経営資源(金)
⑥生産性
⑦利益
⑧社会的責任
であり、それぞれの目標を立てる前に、
a.どこに集中するか?
b.市場における地位(シェア)
を決めなければならない。
社長業挑戦ブログ的な話としてまとめますと、私自身本当にありがたく感謝しているのは、こういう”学び”の機会を与えてくれた先代社長の判断です。私もその部分を継承しながら、現在では次のような軸で”学び”を捉えています。
1.学びの機会をどんどん与えていく(それがイヤイヤであっても)。
2.自分自身も学び続ける。
3.学ぶときは”チームで学ぶ”
そして最後に
4.良い先生を見つける
ということで締めくくりたいと思います。
現在、この経営塾はもう存在しませんが、その流れを汲む当時の先生を見つけ出し(別の教育系会社の経営者となっていました)、特別にお願いして社内研修を行っています。若い頃、自分が学んだ先生に、また学ばせてもらう。こんなにありがたいことはありません。
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